別にやりたくて始めた仕事ではなかった。
実際働いてみるまで、どんなことをしているのかさえ、よくわからなかった。
たぶん人生において、仕事は重要なことの一つに違いない。
それなのに、ただ何となく仕事にしてしまった。
かといって今更転職もできない。
僕に誇れるものは何もないのだから。
僕は周りに救いを求めた。
みんなはどう思っているのか知りたかった。
でも結局満足のいく答えは得られなかった。
みんな考えることを放棄していた。
もちろん僕も。
そこで生きがいを求めて音楽を始めてみた。
音楽は学生時代に一時夢中になったことがあるからだ。
でも、
予想どおりというか、
趣味の世界で遊ぶにはとても楽しいが、
人に聴いてもらえる楽曲を制作するとなると、
苦しさを味わうことになった。
仕事で苦しさやみじめさを味わいながら、
音楽でも苦しさやみじめさを味わうことになるとは。
なるほど、
重要感やつながりを仕事で満たせないからといって、
なれない音楽で満たすことはもっと難しいのだ。
音楽を舐めるなよということだ。
自分の甘さを思い知った。
ただ、これだけは言える。
この状況は真実に思えるけれど、
僕が思い込んでいるストーリーなのだ。
いつも繰り返し見ているストーリー。
いつも見ているから、いつまでも苦しい。
仕事にしろ音楽にしろ、
自分がどう捉えるかで、世界は変わる。
はじめは興味がなかった仕事だって、
本気で打ち込んでみれば、やりがいが出てくる。
仕事が伸びなやんでいるのであれば、
見直す時期にきているだけかもしれない。
不安や恐怖で現実を見るか、
覚悟と情熱で現実を見るか。
まるで世界が変わって見える。
ピンチがチャンスに変わる。
こんな時だからこそ、
自分の本分は何か。
本当に大切なことは何か。
毎日一人、時間を作って向き合ってみるのがいい。
仕事も音楽も家族も健康も仲間も学びも。
どれも大切にしていきたい。
誰だってそうだ。
そのたびに自分に問い続けて行く。
「じゃあ本当に大切なことな何か」