ベストセラーとなった「スタンフォードの自分を変える教室」で知られるスタンフォード大学の心理学者であるケリー・マクゴニガル博士の最新刊です。
原題は「The Joy of Movement」
訳者のあとがきにも、運動は心身の健康や回復に役立つだけでなく、人と人のつながりやコミュニティの絆を深め、社会のウェルビーイングに貢献すると書かれています。
体を動かす喜びの大部分は、人とのつながりがもたらす喜び。
歌ったり、踊ったりすることも、人間らしいということなのです。
あたなが動くと、体の動きを伝える情報が筋肉や関節や内耳から脳に伝わる。それと同時に、他の人たちも同じ動きをしているのが目に入る。これらの情報が同時に到着すると、脳はそれを統合し、一体化した知覚として認識する。つまり、あなたが見ている他人の動作と、自分の体で感じている動作がつながることで、脳は他人の体のあなたの体の延長部分として認識する。こうした知覚の統合の度合いが高いほど、一緒に動いている人たちとのつながりを強く感じる。
脳は他人とつながっている感覚を生みだすことができる。それは心臓や肺や筋肉からのフィードバックと同じくらい直感的なものだ。人間は、ふだんは一人ひとり個別の存在として自分を認識していながら、ただ一緒に体を動かすという小さな行動を起こすだけで、互いを隔てる境界線をなくすことができる。
運動と社会的なつながりが結びついていることは、私たちが積極的に体を動かす理由であるとともに、人間が生きていくためには互いを必要とすることを、私たちに思い出させてくれる。
つまり、私たちは体を動かすことで、互いに助け合い、困難を乗り越えて、進化をしてきた。体を動かすことで、人とのつながりを感じて、幸福を感じてきたということですね。
私たちには、つながる力が元々備わっているということに励まされます。
今は大人数で集まるということが難しい時代です。
まずは家族でラジオ体操を一緒にしてみようか。
ジャンボリーミッキーもいいかな。
こんな時だからこそ、家で歌って踊ろう!
だって人間なのだから。